そうそれから風変わりなちいさな通り
第26投。643ページ、1601行目.
yes and all the queer little streets and the pink and blue and yellow houses and the rosegardens and the jessamine and geraniums and cactuses and Gibraltar as a girl where I was a Flower of the mountain yes
そうそれから風変わりなちいさな通りそれから桃色と青色と黄色の家それからローズガーデンとジェサミンとゼラニウムとサボテンそれからジブラルタルでわたしは子供で山にさく花だったわそう
第18章。最終章はブルーム氏の妻のモリ―の心中。36ページあるが、ピリオドもコンマもない単語の連なり、8つでできている。4つ目と8つ目の段落のおわりにのみコンマがある。
夜中の3時過ぎ。あと10行で小説は終わるという箇所。
部屋に花を飾りたいという願望から、ホウスの丘でブルーム氏から求婚されたこと、ブルーム氏がその時「君は山に咲く花」と言ったことを連想し、生まれ育った英領ジブラルタルのことを思い出している。
ローズガーデンがあるのは、ジブラルタルのアラメダ公園だろう。(U643.1599)
『ユリシーズ』は『オデユッセイア』のモティーフをベースにするが、オデュッセウスはジブラルタル海峡を越えて冥界へ行ったことから、ジブラルタルが取られているとおもう。
花はジブラルタルの植物園の花であり、ホウスの丘のツツジであり、山に咲く花であるモリー自身であり、花という名をもつブルーム(Bloom)である。
"15 de abril 2016 Jardines de la Alameda de Gibraltar (47)" by infogibraltar is licensed under CC BY 2.0
アラメダ公園のモリ―・ブルーム像。台座にはちょうどこの一節が刻まれている。
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